おぜクリ通信
鍼(ハリ)治療について
鍼灸師 輿水 靖近
鍼治療と聞くと「はりって痛くない怖くない?」って思われる方が多いようですが、鍼灸師は基本的に無痛でハリを刺すことを心がけてるので痛くはないです。ただ時にはほんの少し痛いこともありますが、縫い針で指を刺してしまった時とは比べ物にならない程度の痛みです。はり自体の太さは0.14mm0.16mm前後のごく細い針を使用することが多いです。
また、ハリの痛さとともに深く刺しても大丈夫?という恐怖心もあるとは思いますが、私が使う方法は皮膚に対して水平に刺すことが多いので内臓等傷つける怖さは全くありません。
なお、おぜきクリニックでは感染予防のため、使い捨てのハリを使用しています。
ではハリ治療の流れはというと
まず、四診法という方法で望聞問切ということをします。
望(診)とは視覚を通じて顔や皮膚の色艶、舌の形状、色、状態を見て病態を診察する。
聞(診)とは視覚、嗅覚を通じて呼吸の長さ、強さや音を聞いたり、声の大きさ、おなかの音や臭いを感じとり診察すること。また味をみて診察するということも含まれるのですが、私はこれを使ったことはありません。
問(診)とは問いかけと応答により病態を診察することで、体の痛いところや、睡眠、食事など色々なことを問う、また応答状態がどうかということも考えて診察する。
切(診)とは体を切ったりすることではなく触診のことで、指、掌の触覚を通じて脈の状態、おなかの固さ、柔らかさ、ツボの状態、温度などを診察して病態をみていきます。
その後、東洋医学の理論である陰陽五行と解剖学、生理学も考慮しつつツボを選び、はりを刺していきます。そのときに、ハリを刺してすぐ抜くものから数分待つもの、あるいは少し動かすといった具合で行います。
そしてハリを抜いて終了します。
今までハリ治療とはどのようなものか知らなかった方に少しでも知っていただけたら幸いです。また是非ハリ治療も経験してみてください。