おぜクリ通信
木枯らしと湯けむり
立石八重子
木枯らしが吹いて、冷たい空気が肌を刺すようになると、温泉に入りたくなります。
私はひなびた山小屋のような旅館の温泉に入るのです。凍えた体を湯船に長々と伸ばし、ゆっくりお湯の中へ浸ってゆく。
白い雪が舞う中のお風呂に浸かっていると、温泉の向こうにお仲間さんが、・・・・と思いきや、おサルさんが、真っ赤な顔をして、瞑想にふけっている。ふと目が合い軽く頭を下げて あいさつを交わす。なんて想像しながら温泉ガイドブックを手にいしている自分です。
日本は温泉大国。一口に温泉といっても、場所によって温泉の効能が違っているようです。
- 神経痛には、鬼怒川温泉、箱根湯本温泉、伊東温泉
- 皮膚病には、中禅寺温泉
- 冷え症には、塩原温泉郷、熱海温泉
- 高血圧には、長湯温泉
- 傷の回復には、伊香保温泉、などなど
本当にたくさん、あるんですね。
でも、入浴剤の効能を見ると、なんともすべて入っているのです。一袋の中に、肩こりも神経痛も冷え症も、なんて素敵!
今夜は、入浴剤を使って温泉に行った気分になろうと思います。
日本人でよかったぁ、と思う今日この頃です。