おぜクリ通信

アドバンスト・ケア・プランニング

院長 小関雅義

新年になりました。有名な一休和尚の言葉に「正月は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」というのがあります。我々は、科学の発展と先人たちの努力によって昔からは考えられないほどの長寿を享受するようになってきました。

この超高齢化社会を迎えるにあたって、人生の締めくくりの時期に、家族や医療・ケア関係者等がどのように寄り添うかが、大きな問題となっています。

患者さん一人ひとりの希望に添った生き方を実現するためには、その意志を十分に尊重し患者さんにとって最善となる医療およびケアをより一層充実させていくことが望まれます。しかしながら、その人の人生に対する考え方は千差万別で、人生の最後に至る軌跡は多様であり、患者さんの意志も変化することが考えられます。

このために、アドバンスト・ケア・プランニングという手法が役立ちます。まず、患者さん本人の意志を明確にする必要があります。最近では、尊厳死とか平穏死と言う言葉で表現されるように、過剰な医療やケアを受けたくないと漠然と思っている方も多いと思います。また、死ぬときはPPK (ピンピンコロリ)が良いなどとも言ったりします。

今までは、リビングウイルなどと呼称していましたが、きちんと自分の意志を明確にして、そのことを家族や友人など伝えておきたい人や医師や看護師などの医療者と相談してきちんと文書にして残しておくことが望まれるようになりました。

そして、状況によって話し合いのもとに、それを変更していく過程こそが、患者さん本人だけで無く、周囲の人たちをも安心させて、自分も心の平穏を保っていくことができる様になることがわかってきました。日本人はともすると、「死」 に対する議論や話し合いを避ける傾向にあるようです。そのため、当院では、日本臨床内科医会が作成した「私のリビングウイル」という冊子をご希望の方に差し上げています。この冊子を利用して「自分らしい最後を迎えるため」どうしたいのか、考えていただくと幸いです。

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医療法人社団 健剛会 おぜきクリニック

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